７月２０日（火）、令和３年度第一学期終業式が各ＨＲ教室への放送にて行われました。梅雨明けを迎え、蒸し暑い日がつづく中でしたが、元気に登校する姿を見ることができました。
　校長先生は式辞にて以下のように話されました。
 
　いよいよ東京オリンピックが目前に近づき、お祭りムードも段々と高まっています。ニュースで話題になっていることに関連して、今日はネット時代を生きる我々が知っておくべき2つの権利についてお話します。1つ目は「知られない権利」です。ネットの普及によって、情報は広がりやすくなりましたが、一度世に出た情報を完全に回収することはできないことが問題となり、社会全体で個人情報保護の動きが高まりました。さらに、近年「多様性」が重視されてきています。自らのパーソナルな情報を公表すること、逆に公表しないことを本人が決めるべきだという考え方も生まれました。本人の承諾なしに個人情報を第三者に知らせてしまう（アウティング）と、損害賠償を請求される事例も出てきています。
　2つ目は「忘れられる権利」です。これはネット時代の新しい権利と言われています。ネットの世界では、過去の情報や写真が永久に検索できてしまいます。ヨーロッパでは検索エンジンの運営会社に対して削除要求ができる、という法律ができました。しかし、実際にはこの「忘れられる権利」を行使することは非常に難しいようです。運営会社との交渉には手間がかかり、対応さえしてもらえないケースもあります。ネットに情報を出すことに対して慎重になることが、限りない自己防衛になります。
　皆さんは「セルフアウティング」をしていないか、考えてみてください。SNSを使っていると、気付かないうちに出さなくてよい情報を出していることがあります。例えば、悪口や愚痴などの批判、自慢、他者に対するアウティング（住んでいる地域、年齢、学校など）です。これに関してはよく知り、考えてほしいと思います。
　今年の夏はとても暑くなると予想されています。コロナウイルスの心配もあるかもしれませんが、ワクチン接種が早く進み、マスクをしなくてよい世界が一日も早く訪れることを願いながら、今はもう少し我慢しながらも充実した夏休みを過ごしてほしいと思います。
 
　三者懇談やクラス登校日等もありますが、次の全校登校日は８月５日（木）です。体調管理に気を配り、自らを向上させることができる、充実した夏休みを送りましょう。