2020年06月05日
スクールニュース
令和2年 第97回創立記念日
6月5日(金) 第97回創立記念式典が行われました。
例年は60周年記念館にて行っている式典ですが、今年はコロナ感染対策のため、生徒は各教室での参加となりました。
開式、学園関係物故者への黙祷の後、学園創設者の原田林市先生、二代目校長の原田雄次先生、三代目校長の原田三代治先生の遺声が流されました。1年生は歴代の校長先生のお声は初めで、各教室でみんな姿勢を正し、耳を傾けて聴いていました。
続いて校長先生の式辞で、おかやま山陽高校の沿革について次のように話されました。
私立学校というものは、作った人の想いがあります。おかやま山陽高校には多くの課、コースがあります。それらには作られた方々の理由と根拠と想いが込められています。創設者林市先生が創立された時は、学校は主として公立で、そして男子を対象としたものでした。当時は女性には学問は不要だという風潮でしたが、林市先生は女性の学校が必要という強い想いを持っており、私立でなければ出来ない、自分でなければ出来ないという強い想いで岡山県生石高等女学校を設立しました。
二代目雄次先生は、学園内に山陽工業学校を立ち上げられました。そして第二次世界大戦復興のために、街作り、物作りで社会に貢献する人達を多く送り出されました。この頃、おかやま山陽高校の中心となっていた学科は土木科、建築科、工業経営科などです。
三代目の三代治先生は、おかやま山陽高校の方針を「持ち味を生かす」と時代に合わせて翻訳されました。豊かになった日本の食生活を支えるために調理科、贅沢品ではなくなった自動車時代に対応するために自動車科を作られ、スポーツコース、音楽コース、進学コース、公務員コースを作られました。工業系の学科は土木科、建築科などが閉じられ、何度か名前などが変わって今の機械科となりました。
そして私の代となって、製菓技術を学べる製菓科と美容理容福祉保育の世界に進める資格専門コースを作りました。このようにおかやま山陽高校は時代に対応するために大きく姿を変えてきました。そして今も本校の根底には創設者の林市先生の、私立でなければ、自分でなければ出来ないという教育精神が今も脈々と流れています。おかやま山陽高校はいつも新しく変わらない、そんな学校です。
古い中国の言葉に、井戸の水を飲む時は井戸を掘った人のことを思い出して下さい、という言葉があります。みなさんが今学んでいるおかやま山陽高校を作って力を注いでくれた人、心を込めて育ててくれた人がいることを、この誕生日にあたってみなさんにも知っておいて欲しいと思います。
校長先生の式辞の後、校歌斉唱で式典を終了しました。
伝統あるおかやま山陽高校を誇りに思い、さらなる発展を目指していきましょう。